マンション管理のIT化
企業や医療、教育にIT化がすすんできたのが十数年でしょうか。
スケジュール共有やプロジェクト管理にSaaSが活用され、決裁合議にはワークフローシステムを利用することはすでに中小企業でも一般的になりました。
電子カルテや医療システムの進化により、患者の取り違いや医療ミスは格段に減少したと言われています。
では、みなさんマンション管理のIT化はどこまで進んでいますか?
実はマンション管理のIT化を進めることにより様々な効果があるんです。
ポイントはITとアナログのハイブリット
企業でのIT化に関わられた経験のある方はよく分かると思います。IT化と言ってもいきなり全てをITにすればいいってものではありません。
マンションに居住する方は様々。高齢者や、PCやスマホの操作が苦手なかたも多いです。
そこでいきなり「IT化」とかいうとマンション運営に参加できなくなってしまいます。
あくまでITは通常のマンション運営を補助し、効率化するツール。現行の仕組みとうまく組み合わせたハイブリットな仕組みにすることが重要です。
そうすることにより、これまではなかなか忙しくてマンション管理に参加できなかった組合員に興味を持ってもらえたり、理事や専門委員のなり手が増えたりします。
Web会議で理事会を開催
新型コロナの感染防止策として、一気に普及した感のあるWeb会議。
3密を防止するため、マンションの理事会でも月1回の定例会議を中止した例が最近増えてきました。
Web会議を活用して、マンションの理事会を開催しましょう。
大事な書類はクラウドに保存
マンション管理には重要な書類が多くあります。
- 総会議事録・理事会議事録
- 建築図面(竣工図)
- 工事履歴
- 各種点検書類
- 議案書
多くの管理組合は管理会社に管理事務を委託しておられるのと思いますが、これらの書類は管理会社が管理していることが多いと思います。
重要な書類をクラウドに保存しておけば、管理組合員が自由に閲覧できたり、不動産取引などの際に情報提供も容易になります。
理事会や総会時の内容確認もスムーズなので、結果的に管理会社の担当者の業務軽減にもつながります。
マンションのホームページを作ろう
新築時にはマンションディベロッパーにより積極的にマンションの宣伝をしてくれますが、分譲後はそのマンションの価値を知るには不動産の検索サイトを見るぐらいしかありません。
中古物件として売り出したり、賃貸で借りてを探したりする際にマンションのホームページがあればそれだけで資産価値が向上します。
また、住民にとってもマンションの行事や取り組みが把握できるコミュニケーションツールとなります。
最近ではTwitterやInstagramを駆使したマンションも出てきているようです。
電子投票は早めに導入できる体制を
新型コロナ対策や、投資型マンションの遠隔地オーナーにも対応する電子投票システム。
なかでも「e投票」はマンション管理組合でも導入実績が多いです。一部の管理会社とも提携して利用されています。
ただ、電子投票を実施するためには管理規約にて要件を満たさなければなりません。
管理規約を確認したうえで、電子投票について早めに検討してみましょう。
まとめ
マンションのIT化を検討するうえで、重要なのは管理組合の皆さんの合意と説明です。
スマートフォンひとつとっても、使い慣れている方にとっては簡単操作でも、お年寄りにとってはとても大きなハードルです。
IT用語も難しく考えさせてしまう要素です。「クラウド」「SNS」「サーバー」こういったことを優しくわかりやく説明することが重要です。
私はマンション管理士になる前には、長年企業のWeb担当やマーケティング担当をしており、それ以前は中小企業向けの営業を10年近くやっている異色の経験です。
みなさまのマンション管理へのIT導入をわかりやすくお手伝いできればと思って今回この記事を書かせていただきました。
ご検討中の方はぜひお問い合わせください。